がん保険の特徴は、100〜200万円といった診断給付金が一時金で支払われることです。がんと診断されて不安に襲われているときに、まとまったお金が支払われるので、金銭面での大きな支えになります。がん保険に加入するときに注意すべき点は、通常、契約日から90日間の免責期間(不担保期間)があることです。つまり、がん保険は契約日から91日目以降に保障が開始されます。
がん保険の種類は豊富にあり、保障内容も多岐にわたってきています。現在は診断給付金が一時金で支払われるタイプが主流ですが、最近では、実際に治療にかかった費用を支払う実額補償(実損填補)型、がんのステージごとに給付金額が異なるタイプなど、新しい商品が次々と出てきています。特に実額補償型には、全額自己負担になる自由診療についても実際にかかった費用を全額支払う商品もあり、注目されています。がん保険を選ぶ際にどのような違いに着目すればよいのか、以下のポイントがあげられます。
診断給付金の受け取り回数は複数か
がんと診断されたときの「診断給付金」は、商品によって受け取り方が異なります。例えば、一度しか受取れない商品もありますし、再発した時などには複数年に1回受取れる商品もあります。また、保障内容に診断給付金がないものもあります。がんは、一度治れば必ずしも大丈夫とはいいきれません。数年経って再発することも想定されます。そのため、診断給付金が一度でよいのかどうかを想定しておく必要があります。
入院給付金日額がいつから支払われるか
入院給付金日額は、保険商品により1日10,000円や、15,000円といったものもあります。この金額については、医療保険の入院給付金と同様に考慮する必要があります。
入院日額給付金がいつから支払われるかは商品によって異なっており、入院1日目から支給されるものとそうでないものがあり、確認しておく必要があります。
上皮内がんでも診断給付金が減額されずに受け取れるか
がん保険の中には、悪性新生物と上皮内新生物を区別し、保障内容においても給付金額が異なるもの、または上皮内新生物は保障対象外という商品もあります。上皮内新生物は転移するリスクが悪性新生物に比べて低いという理由から、上皮内新生物は保障対象ではないケースもあります。そのため、上皮内新生物にかかった場合でも保障されるかを確認する必要があります。
通院給付金の支払い限度は何日か
最近ではがん治療に関しても、入院の短縮化が進んでおり、通院による在宅治療が増えてきています。通院のほうが長期的かつ高額になると想定されるのであれば、入院給付金よりも通院給付金の限度日数ができる限り長い商品が有効であると考えられます。
先進医療が保障に含まれているか
最近のがん治療には先進医療のほうが有効な治療であることも増えてきています。しかし、先進医療は最先端の治療技術のため、保険適用外で費用が高額な場合もあります。そのため、先進医療を受けた場合に備えて先進医療による保障も重要です。万が一の場合に備えて高額な医療費にも対応できるよう備えておく必要があります。